パワハラを経営リスクにする認識の食い違い

パワハラは社員の心身を疲弊させ、組織を衰退へと導くものであり、重大な経営リスクになりかねないものです。パワハラ以外にも経営リスクになり得る要素は多々ありますが、継続的に人格と尊厳を侵害するパワハラは、特有の厄介な点を持っています。

パワハラの厄介な点とは

まず挙げられるのが、「する人とされた人で定義が異なる」というところです。
暴力をふるうなど明らかなハラスメントであれば、認識の食い違いが生じることもありませんが、上司がパワハラをしているつもりがなくても、相手である部下が「パワハラだ」と受け取ってしまうことで、訴訟などのトラブルに繋がることがあります。

ある消費者金融会社のパワハラ事件を例に挙げるとしましょう。
そこに勤務していた従業員A氏は、上司から度重なる嫌がらせと叱責、暴言を受けたとし、上司及び会社を被告としてパワハラによる損害賠償請求訴訟を提起しました。上司としては軽口のつもりだったようですが、A氏にとっては大いに屈辱的なものであり、暴言と判断するに値する内容でした。

A氏は上司からのパワハラを別の上司や会社に相談していましたが、その際に真摯な対応ができていれば被害の拡大を防げた可能性もありました。しかし、別の上司と会社はまともに取り合おうとせず、A氏はパワハラにより抑うつ状態を発症したとして、慰謝料と治療費、そして休業損害を上司と会社へ請求する事態にまで発展してしまったのです。

このようなパワハラによる事件や訴訟は、なかなか後を絶ちません。
「小さなミスを執拗に論う」「人格を否定するような発言をする」「業務上、明らかに遂行不可能なことを強要する」といった行為は、個人によって尺度や定義が異なるため、認識が食い違うことがあります。パワハラ対策のためには、この厄介な点を克服しなければなりません。

パワハラに対する認識の共有

する人とされた人で定義が異なるのであれば、お互いに何をどこまでやったらパワハラになるのかを共有しておくことが必須となります。パワハラという名称が広く知られている今では、上司・部下からのパワハラに苦しんでいる方がいる一方で、些細なことでもパワハラと捉えられることも多いため、「業務上の指導」と「パワハラ」の認識が混在している状況といえます。

この混在状態を打破するためには、二つの線引きを明確にし、社員一人ひとりが「指導」と「パワハラ」について理解を深めなければなりません。パワハラという行為一つが経営リスクに繋がるため、その対策が喫緊の課題とされていますが、まだまだ広く浸透していないのが現状です。パワハラ対策はもちろん、社員のメンタルヘルスケアを行い、適切なリスク管理を行ってみませんか。

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